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vol.95「生産性の拡大」と「環境負荷の半減」」2013.03.27

「生産性の拡大」と「環境負荷の半減」

この二つは一見すると矛盾する言葉のようですが、実現出来る のです!
そのためのキーワードは、
「表面積」
「低電流密度」
「めっき効率」
「バレルドラム」
「汲み出し」
「表面張力」

「表面積
めっきの現場では「dm2」(デシ): 100cm2 = 1dm2 という単位面積が使用されて
います。つまり、「ファラデーの法則」に従い電流を流す事により膜厚を折出
させて来ました。
めっきをする場合、意識をするのは重量ではなく表面積です。

「低電流密度」
以前、我々設備メーカーは 通電する場合 電流密度は1.0A/dm2と設定して設計、
めっき浴の種類によりめっき時間を決めていました。
そしてより短時間で膜厚を折出させようとする意識がありました。
現在でも、「金属濃度」を高めて電流密度を更に上げ、短時間でめっきを行う
試みがされています。
しかし、この行為は環境負荷の拡大に繋がると考えます。

「めっき効率」
従来より、酸性浴は「めっき効率」が良い、ジンケート浴は「めっき効率」が悪い
との印象があります。更にガスの発生が有り臭いとも。
しかし、ジンケート浴の特性として、電流密度0.5A/dm2付近では酸性浴並の
めっき効率を示し、ガスミストの発生も少ないことがわかりました。
また「めっき効率」の違いは金属濃度の差も原因です。
酸性浴は20g/L、ジンケート浴は10g/L です。
バレルドラム内ではめっき液の出入りが無く、金属濃度は時間の経過と共に
減少して行くため、めっき液内の金属濃度が高い方が有利なのです。
ですが、ここにも改善の余地があります。

「バレルドラム」
バレルドラムは昔から六角形状でした。バレルの大きさも、投入量1/3程度が一般的。
ですが金属濃度の考え方からすると大きい方が良くなります。
バレルドラムの容量・形状は、どの様な製品をどの位投入して めっきをするつもりか
により決めるべきだと考えます。これは、新しいライン毎により異なるものです。

「汲み出し」
バレルめっきでは、液の汲み出し量が多いと言われています。
量は、1回につき1.5L~2.0L/回。この量は、もちろん水抜き穴の大きさにより
ますが 、大きな原因は「表面張力」です。表面張力により水抜き穴に液が溜まり、
汲み出しとなってしまいます。この「表面張力」の働きを抑えれば「汲み出し」は
減少して薬品の補給量を削減出来ます。
更にもう一工夫すればバレルドラム内の金属濃度を補給する事が出来ます。
めっき効率を改善する事になります。通電時の電気抵抗の低下にも役立ちます。

このように一つの改善が幾重にも影響を及ぼし相乗効果となります。
それぞれの「キーワード」は、お互いに良い影響を与え合い さらなる改善に
つながるという事です。

めっき工程は「前処理」「めっき」「ベーキング処理」「化成被膜処理」
「排水処理」「排気処理」等の多くの要素から成り立っています。

そして、この途中で「膜厚折出」「電解熱」の現象が現れます。
「電解熱」もめっき液の温度を高めに設定出来れば、発生熱を利用して
冷却計算を最小にすることが出来、環境負荷の軽減に寄与します。
工程中の薬液の加温についても改善余地、目の付け所が多く残っています。

また、めっき工程では多くの水が使用されています。それは排水処理場に
流れ込み、薬品を使って処理され沈殿分離され「スラッジ」と規制値以下の水
になります。その際「汲み出し」を極力抑えれば「給水」も少ない量ですみ、
「スラッジ」の発生量も少なくなります。
排水処理場の規模も小さくてすむはずです。

この様に基本構想をしっかりすれば、貴社の経営だけでなく明日のための
「地球環境」守る事も出来ます。
我々日本人の存在感を今こそ世界に示す時ではないでしょうか!
日本人にしか出来ない事があります!
夢を抱くことは明日への希望であり、皆を元気にすることにつながります。
「日本を元気に!!!」しましょう。

株式会社 三隆製作

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