四方山ばなし

ホーム四方山ばなし > vol.79 無排水処理システムの開発

vol.79 無排水処理システムの開発2012.08.30

亜鉛めっきにおける無排水処理システムの開発

従来、亜鉛めっき工程では多くの水が使用されています。
各工程から出てくる排液を排水処理場にて中和・沈殿処理させて、排水規制値を
クリアーした水を一般河川・下水道に放流しています。
亜鉛めっき工程での水使用量は、1時間当たり10t前後、1日にすると240t。
一ヶ月では6,600t、年間 79,200tにものぼります。
再生処理した水は一部再生水として前処理工程に使われていますが、その使用量は
10%程度です。

今回の弊社のテーマである「無排水処理システム」は、各工程を見直して水を使用
しない方法、水を回収して排水しない工程、を選択し再構築したシステムでめっき
を行う事を目的としています。
もちろん排水処理場も必要ありませんし、工場からも排水を出しません。

現状でも無排水処理をうたったシステムはありますが、生産規模が一ヶ月当たり
100t位と小さく、処理コストが 1kg当たり40円とめっき代より割高になります。
この方法は排水処理場を使用して、処理水を蒸発させているためコスト高になる
のです。

今から紹介するのは、以前受注しました硬質クロムめっきの設備での方法です。
硬質クロムめっきでは、めっき使用温度が60℃と高いため一日当たり3,000Lの
液蒸発がありました。
このラインでは4段式の水洗があり、水洗槽 4槽の液量合計が2,400Lです。
これは、めっき槽の1日の蒸発量(3,000L)以下です。そのため一日の作業を終える
と水洗槽の水 全量をめっき槽に移し、足りない分を補給します。
そのため、このラインでは排水処理場が不要でした。

もちろん、水洗工程を2,400Lの水だけで済ませるための方法が必要です。
この製品は部分的にめっきを着ければよかった(部分めっき)ため、製品に付着して
水洗槽に運ばれるめっき液(薬品の汲み出し量)を従来の1/10まで削減出来ました。

つまり、工程で使用出来る水の量を算出し、その量で処理出来る範囲の薬品汲み出
し量に抑えるられれば良い事になります。
水を使用しない方法、蒸発を促進する方法を駆使した工程に置き換える事になります。
各工程では堆積する不純物は、ろ過機を使い取り除きます。
下水処理でも、各家庭で合併処理(生活排水・し尿)をすれば、大規模な下水道
処理施設が必要なくなるのと似ています。

通常、めっき工程では亜鉛金属が排水処理場に流れるため、わざわざ沈殿させて
産業廃棄物として処理しており、5分タクトで月500t生産する設備の場合では、
亜鉛金属の使用量 48t/年。このうち1.8%(864kg)が廃棄物として捨てられています
しかし、弊社のシステムでは亜鉛金属は製品の被膜として全量使用されます。


水だけでなく薬品、亜鉛金属もムダなく使用し
環境負荷を減らした装置を製作します。

株式会社 三隆製作

〒434-0046
静岡県浜松市浜北区染地台六丁目5番12号
TEL:053-584-5539(代)
FAX:053-584-5540

最新記事

カテゴリー

月別アーカイブ